運が付くなんて、誰が決めた。
この話は、暇な人以外読まないでください。
仕事中の人。
勉強中の人。
家事の途中の人。
何かを楽しんでいる途中の人。
どうか閉じてください。
これから数分間、
他人がうんちを踏んだ話しか出てきません。
人生にはもっと有益な情報があります。
それでも読んでいるあなた。
ありがとうございます。
そして、おめでとうございます。
今日のあなたは、
ちゃんと暇です。
うんちを踏んだ。
しかも、
「おっ。」
じゃない。
「うわっ!」
でもない。
「……あ。」
この「あ。」が一番ダメだ。
すべてを悟った人間だけが出せる声である。
足の裏から伝わる、
あの独特の感触。
柔らかい。
いや、
柔らかくなくていい。
そんなところで優しさを発揮するな。
恐る恐る靴底を見る。
いた。
いる。
めちゃくちゃいる。
いや、増えてない?
さっきより存在感ない?
人は見られると緊張するというが、
うんちは見られると堂々とするらしい。
とりあえず地面でこする。
こする。
こする。
全然取れない。
なんだこの粘着力。
普段の僕にはそんな執着しないくせに、
今日に限って、
靴とは固い絆で結ばれている。
別れろ。
もうその恋は応援できない。
ようやく少し取れたと思ったら、
今度は匂いだけが残る。
目には見えない。
なのに、
いる。
ホラー映画か。
そんなとき、
通りすがりのおじさんが言った。
「運が付いたねぇ。」
……。
何そのポジティブ変換!?
AIでもそこまで前向きにならない。
誰が最初に言い始めたんだ。
「最悪だった出来事ランキング上位」
に入る出来事を、
言葉ひとつで開運イベントに変えるなんて。
コピーライターなら殿堂入りである。
でも、
考えてみた。
もし、
この理論が何でも通用するなら。
財布を落とした。
「運が軽くなったね。」
寝坊した。
「時間に追われない人生だね。」
スマホを落として画面が割れた。
「世界の見え方が個性的になったね。」
……いや、それは無理がある。
うんちだけ優遇されすぎだろ。
絶対、広報担当が優秀だ。
それでも不思議なのは、
家に帰る頃には、
もう笑っていたことだ。
朝は、
「なんて日だ!」
と思っていた。
昼には、
「最悪だったわ。」
になり、
夜には、
「聞いてよ今日さ!」
になっている。
出来事は変わっていない。
変わったのは、
話し方だけだ。
人は、
傷が治るから笑うんじゃない。
笑えるようになった出来事を、
思い出にする。
だから人生には、
笑いが必要なんだろう。
この話を読んで、
「今日は踏まないように気をつけよう。」
そう思った人へ。
安心してください。
踏む日は、気をつけていても踏みます。
だから今日だけは、
前だけじゃなく、
たまには下も見て歩いてください。
運は付くかもしれません。
でも、
それが欲しかった運とは限りません🐽
いつもは、もう少しまともな文章を書いてます🐽
スピンオフだと思っていただけると幸いです。
気になったらぜひ購読してみてね🐷✨



後半の、朝昼晩のあたりからいい話読んでる気になってたけど
ただ、うんこふんだブタのエッセイだった!
騙されるとこだったー!!
そういえば久しく踏んでないな。前に踏んだのはいつだろう?🤣
でも、あの感覚は何とも言えないですよね
笑